PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」の概要
PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」注)の概要
注)PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」には適用機器である自動染色装置が異なる2種類のキットがあります。Code No.が「SK006」のキットの適用機器である自動染色装置は「ダコ Autostainer Link 48」、Code No.が「GE006」のキットは「ダコ Omnis」になります。また、「GE006」のキットで使用可能な検体は非小細胞肺癌のみになります。
PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」は、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織におけるPD-L1発現状況を評価するためのIHC検査キットです。
PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」(Autostainer Link 48用)キット構成内容
❶ 濃縮抗原賦活液
❷ ブロッキング試薬
❸ 一次抗体:抗PD-L1マウスモノクローナル抗体(クローン22C3)
❹ 一次抗体陰性コントロール
❺ リンカー試薬
❻ ポリマー試薬
❼ 基質緩衝液
❽ 発色基質
❾ DABエンハンサー試薬
❿ コントロールスライド
※本キットを用いた染色には、上記以外にEnvision FLEX洗浄緩衝液(20×)およびEnvision FLEXヘマトキシリンが必要です(本キットには含まれておりません)。
PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」による染色の原理
前処理をした検体中のPD-L1に一次抗体のマウスモノクローナル抗体が結合し、そこにリンカー試薬、ポリマー試薬(デキストラン試薬に二次抗体とペルオキシダーゼが結合)が反応します。続いて基質溶液(発色基質と基質緩衝液)を添加すると抗原部位で試薬と発色基質が反応します。さらにDABエンハンサーによって発色シグナルを増幅します。
PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」における保険収載の内容1)
使用抗体:22C3 ASL48用
保険点数:2700点
算定条件:PD-L1タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製
PD-L1タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製は、抗PD-1抗体抗悪性腫瘍剤又は抗PD-L1抗体抗悪性腫瘍剤の投与の適応を判断することを目的として、免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製を行った場合に、当該抗悪性腫瘍剤の投与方針の決定までの間に1回を限度として算定する。
Q&A
Q 子宮頸癌患者に対するキイトルーダ®の効果予測におけるPD-L1検査は、PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」(ASL48用)キットでないといけないのでしょうか?
A PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」(ASL48用)キットは、子宮頸癌におけるキイトルーダ®治療のために性能を確認されたコンプリメンタリー診断薬であるため、本キットによるPD-L1検査が適切です。
他の抗体を用いたPD-L1検査によるキイトルーダ®の臨床データはありません。
Q 自動染色装置は「ダコ Autostainer Link 48」を使わないといけないのでしょうか?
A PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」キットは、「ダコ Autostainer Link 48」専用試薬となっています。他の機器での染色結果は検証されておらず、染色結果の信頼性を保証できません。
PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」
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引用文献
1)厚生労働省. 診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(保医発0304第1号令和4年3月4日)