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CTEPHの治療アルゴリズム

CTEPHの治療

CTEPHの治療


治療アルゴリズム

「肺高血圧症治療ガイドライン(2017年改訂版)」では、CTEPHにおける肺血管病変に対する治療目標について、「第一に肺高血圧症を解消して右心不全の発生を防ぎ,生命予後を改善すること,第二に換気血流の不均衡を是正して酸素化を改善し,息切れなどの自覚症状を改善することである.」と示されています1)

「肺高血圧症治療ガイドライン(2017年改訂版)1)」において、CTEPHの治療アルゴリズムは図のように示されています。手術適応がある場合、肺動脈内膜摘除術は第一選択の治療法であり1)、CTEPHの治療法で唯一の根治的治療法です2)。手術適応がない場合、カテーテル治療(バルーン肺動脈形成術)、内科的治療を検討します2)。このほか、抗凝固療法や在宅酸素療法を行います。

図 CTEPHの治療アルゴリズム(推奨クラス,エビデンスレベル)

CTEPHの治療アルゴリズム

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マルチモーダルアプローチ

2022年のESC/ERSガイドラインで示されたCTEPH治療アルゴリズムでは、PEA、BPA、内科的治療は、解剖学的病変が混在する近位部、遠位部、微小血管をそれぞれターゲットとしています3)

マルチモーダルアプローチ

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PEAは、主に近位の主肺動脈 (直径約3cm) および肺葉動脈、区域枝の血栓塞栓性病変を摘出するために用いられます。一部の専門施設においては遠位に位置する中間区域枝および亜区域枝(直径2mmの血管)までの病変はPEAの標的とすることができます 。
BPAは、主に直径2~5mmの区域枝および亜区域枝の遠位病変を標的とします。
内科的治療は、直径0.1~0.5mmの血管における内膜肥厚および線維筋増殖を含む微小血管障害を標的とします4)

治療対象となる病変部位は患者さんにより異なるため、ひとつの治療法だけで治療を完結することは難しく、患者さんごとの病変部位や病状に合わせたマルチモーダルアプローチが重要です。

References

1)日本循環器学会.肺高血圧症治療ガイドライン(2017年改訂版)
2)荻野均. Heart View. 24, 91(2020)
3)Humbert M, et al. Eur Heart J. 43, 3618(2022)
4)Madani M, et al. Eur Respir Rev. 26, 170105(2017)


CTEPHの治療