開発の経緯
開発の経緯1)
ヘプタバックス®-Ⅱは米国本社研究所において開発された遺伝子組換えによるB型肝炎ワクチンである。
本剤は組換えDNA 技術を応用して、酵母により産生されたB型肝炎ウイルス表面抗原(HBs 抗原) を含む液にアルミニウム塩を加えてHBs 抗原を不溶性とした液剤である。本剤中の組換え酵母由来 HBs 抗原たん白質は、糖鎖のない 226 個のアミノ酸からなる単一ポリペプチドを基本分子とし、血漿由来の HBs 抗原同様に分子量約 200万の多量体として抗原粒子を形成している。
1985年 | 「B型肝炎の予防」を目的に臨床試験を開始 |
1988年3月 6月 | 血漿由来の沈降B型肝炎ワクチンと同等以上の成績が確認され、承認 組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)ヘプタバックス®-II販売 |
1990年3月 | 「B型肝炎ウイルス母子感染の予防(抗HBs人免疫グロブリンとの併用)」及び「HBs抗原陽性でかつHBe抗原陽性の血液による汚染事故後のB型肝炎発症予防(抗HBs人免疫グロブリンとの併用)」が効能・効果として追加承認 |
2003年6月 | チメロサール削減、除去の検討を要請する通知(2003年2月12日付け医薬安発第0212003/医薬審発第0212001号「ワクチン類におけるチメロサールの除外について」)をもとに、従来製剤からチメロサールを除去した製剤の、医薬品製造販売承認事項の一部変更承認申請を行う |
2005年3月 | 承認 |
2014年3月 | 「B型肝炎ウイルス母子感染の予防(抗HBs人免疫グロブリンとの併用)」目的で接種する際の用法・用量に関して、医薬品製造販売承認事項一部変更承認申請(公知申請)を行い承認 |
2016年10月 | B型肝炎ワクチンの0歳児を対象とした定期接種がスタート |
2017年12月 | アジュバントの製法変更と、0.25mL と 0.5mL のプレフィルドシリンジ製剤の剤型追加が承認 |
2018年8月 | プレフィルドシリンジ製剤ヘプタバックス® -Ⅱ 水性懸濁注シリンジ0.25mL・0.5mL 発売 |
2019年 | バイアル製剤の出荷が終了 |
1) インタビューフォーム Ⅰ.概要に関する項目より