製品特性
子宮頸癌*:製品特性
* 進行又は再発の子宮頸癌
- キイトルーダ®は、免疫チェックポイント(PD-1経路)を阻害し抗腫瘍効果を示すと考えられます。
キイトルーダ®は免疫チェックポイント分子であるPD-1に対するヒト化抗ヒトPD-1モノクローナル抗体であり、PD-1とPD-L1及びPD-L2の結合を阻害し、T細胞の抗腫瘍免疫を再活性化することにより、抗腫瘍効果を示すと考えられます。
- 化学療法未治療(放射線増感剤としての使用は除く)の手術又は放射線療法による根治治療の対象とならない進行又は再発の子宮頸癌患者において、キイトルーダ®併用群*1はプラセボ併用群*2に対して、全生存期間(OS)及び無増悪生存期間(PFS)を有意に延長しました(優越性試験、検証的解析結果)。
●OS
キイトルーダ®併用群のプラセボ併用群に対するOSのハザード比は、全体集団で0.67(95%CI: 0.54, 0.84、p=0.0003、層別ログランク検定[片側]、有意水準α=0.0049074)でした。
また、PD-L1発現陽性(CPS≧1)患者で0.64(95%CI: 0.50, 0.81、p=0.0001、層別ログランク検定[片側]、有意水準α=0.0054906)、PD-L1発現陽性(CPS≧10)患者で0.61(95%CI: 0.44, 0.84、p=0.0013、層別ログランク検定[片側]、有意水準α=0.0114504)でした。いずれの患者集団においてもOSを有意に延長しました。[国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-826試験)]
●PFS
キイトルーダ®併用群のプラセボ併用群に対するPFSのハザード比は、全体集団で0.65(95%CI: 0.53, 0.79、p<0.0001、層別ログランク検定[片側]、有意水準α=0.0012843)でした。
また、PD-L1発現陽性(CPS≧1)患者で0.62(95%CI: 0.50, 0.77、p<0.0001、層別ログランク検定[片側]、有意水準α=0.0014426)、PD-L1発現陽性(CPS≧10)患者で0.58(95%CI: 0.44, 0.77、p<0.0001、層別ログランク検定[片側]、有意水準α=0.0019593)でした。いずれの患者集団においてもPFSを有意に延長しました。[国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-826試験)]
*1 キイトルーダ®+化学療法(パクリタキセル+シスプラチン又はカルボプラチン)±ベバシズマブ併用群
*2 プラセボ+化学療法(パクリタキセル+シスプラチン又はカルボプラチン)±ベバシズマブ併用群
- キイトルーダ®は、1回200mgを3週間間隔又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注します。
- 安全性
重大な副作用
重大な副作用として、間質性肺疾患、大腸炎・小腸炎・重度の下痢、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis: TEN)・皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)・多形紅斑、類天疱瘡、神経障害、劇症肝炎・肝不全・肝機能障害・肝炎・硬化性胆管炎、甲状腺機能障害、下垂体機能障害、副腎機能障害、1型糖尿病、腎障害、膵炎、筋炎・横紋筋融解症、重症筋無力症、心筋炎、脳炎・髄膜炎、重篤な血液障害、重度の胃炎、ぶどう膜炎、血球貪食症候群、結核、infusion reactionが報告されています。
主な副作用
主な副作用として、好中球減少、貧血、血小板減少、悪心、下痢、嘔吐、疲労、無力症、食欲減退、そう痒症、発疹、脱毛症等が報告されています。
詳細につきましては電子添文の副作用及び臨床成績の安全性の結果をご参照ください。
5.効能又は効果に関連する注意(抜粋)
〈進行又は再発の子宮頸癌〉
5.30 本剤の有効性は、PD-L1発現率(CPS)により異なる傾向が示唆されている。CPSについて、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.27参照]
5.31 本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。