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製品特性

尿路上皮癌:製品特性

*根治切除不能な尿路上皮癌

  1. キイトルーダ®は、免疫チェックポイント(PD-1経路)を阻害し抗腫瘍効果を示すと考えられます。

    キイトルーダ®は免疫チェックポイント分子であるPD-1に対するヒト化抗ヒトPD-1モノクローナル抗体であり、PD-1とPD-L1及びPD-L2の結合を阻害し、T細胞の抗腫瘍免疫を再活性化することにより、抗腫瘍効果を示すと考えられます。

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  1. 化学療法施行後に再発又は進行がみられた局所進行性又は転移性の尿路上皮癌患者において、キイトルーダ®群は化学療法群**に対して全生存期間(OS)を有意に延長しました(優越性試験、検証的解析結果)。

    化学療法群に対するキイトルーダ®群のOSのハザード比は0.73(95%CI:0.59, 0.91)でした(p=0.00224、層別ログランク検定[片側]、有意水準α=0.0123;検証的解析結果)。なお、無増悪生存期間(PFS)に関しては優越性が検証されませんでした。[国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-045試験)]

*1次治療のプラチナ製剤併用化学療法後、あるいはプラチナ製剤併用化学療法による術前若しくは術後補助化学療法の治療終了後12ヵ月以内
**治験担当医師がパクリタキセル#1、ドセタキセル#1、vinflunine#2から選択(#1:国内適応外、#2:国内未承認)

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  1. 未治療の局所進行性又は転移性尿路上皮癌患者において、キイトルーダ®+エンホルツマブ ベドチン(EV)併用群は化学療法群に対して、無増悪生存期間(PFS)及び全生存期間(OS)を有意に延長しました(優越性試験、検証的解析結果)。
    • PFS キイトルーダ®+EV併用群は化学療法群に対してPFSを有意に延長しました(ハザード比:0.450[95%CI:0.377, 0.538]、p<0.00001、​層別ログランク検定[両側]、有意水準α=0.005;検証的解析結果)。 [国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-A39試験/EV-302試験)]
    • OS キイトルーダ®+EV併用群は化学療法群に対してOSを有意に延長しました(ハザード比:0.468[95%CI:0.376, 0.582]、p<0.00001、​層別ログランク検定[両側]、有意水準α=0.01548;検証的解析結果)。 [国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-A39試験/EV-302試験)]

*未治療のプラチナ製剤を含む化学療法に適格の局所進行性又は転移性尿路上皮癌患者

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  1. 未治療かつシスプラチン不適格の局所進行性又は転移性尿路上皮癌患者におけるORRが、承認時に評価されました(海外データ)。
    • ORR 未治療かつシスプラチン不適格の局所進行性又は転移性尿路上皮癌患者において、キイトルーダ® +EV併用群のORRは、追跡期間中央値14.8ヵ月で64.5%(95%CI: 52.7, 75.1)、EV群では追跡期間中央値15.0ヵ月で45.2%(95%CI: 33.5, 57.3)でした。[海外第Ⅰb/Ⅱ相試験(KEYNOTE-869試験/EV-103試験)コホートK]

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  1. プラチナ製剤を含む化学療法に不適格な患者における、キイトルーダ®群の奏効率(ORR)が、承認時に評価されました(海外データ)。
    • ORR シスプラチンを含む化学療法に不適格な未治療の根治切除不能な尿路上皮癌患者(全体集団)において、キイトルーダ®群のORRは、追跡期間中央値11.4ヵ月で28.6%、追跡期間中央値56.3ヵ月で28.9%でした。プラチナ製剤を含む化学療法に不適格な患者(サブグループ集団)において、キイトルーダ®群のORRは追跡期間中央値56.3ヵ月で26.6%でした。[海外第Ⅱ相試験(KEYNOTE-052試験)]
      全体集団であるシスプラチンを含む化学療法に不適格な患者集団の解析は、国内で承認された効能又は効果と異なる成績が含まれていますが、承認時に評価された試験成績のため掲載しています。サブグループ集団であるプラチナ製剤を含む化学療法に不適格な患者集団の解析は、治験実施計画書に記載されていませんが、評価資料として承認時に評価されたため掲載しています。

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  1. キイトルーダ®は、1回200mgを3週間間隔又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注します。

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  1. 安全性

    重大な副作用
    重大な副作用として、間質性肺疾患、大腸炎・小腸炎・重度の下痢、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)・皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)・多形紅斑、類天疱瘡、神経障害、劇症肝炎・肝不全・肝機能障害・肝炎・硬化性胆管炎、甲状腺機能障害、下垂体機能障害、副腎機能障害、1型糖尿病、腎障害、膵炎、筋炎・横紋筋融解症、重症筋無力症、心筋炎、脳炎・髄膜炎・脊髄炎、重篤な血液障害、重度の胃炎、ぶどう膜炎、血球貪食症候群、結核、infusion reactionが報告されています。

    主な副作用
    主な副作用として、好中球減少、貧血、血小板減少、悪心、下痢、嘔吐、疲労、無力症、食欲減退、発疹、そう痒症、脱毛症等が報告されています。

    詳細につきましては電子添文の副作用及び臨床成績の安全性の結果をご参照ください。

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キイトルーダ®の電子添文は以下のとおりです。

5. 効能又は効果に関連する注意(抜粋)
〈根治切除不能な尿路上皮癌〉
5.6 本剤の手術の補助療法としての有効性及び安全性は確立していない。
5.7 白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法の適応とならない化学療法未治療患者への本剤単独投与については、他の治療の実施についても慎重に検討すること。
7. 用法及び用量に関連する注意(抜粋)
7.3 エンホルツマブ ベドチン(遺伝子組換え)以外の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.4 白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法の適応となる化学療法未治療患者に対する本剤単独投与の有効性及び安全性は確立していない。

エンホルツマブ ベドチンの電子添文は以下のとおりです。

4. 効能又は効果 根治切除不能な尿路上皮癌
5. 効能又は効果に関連する注意(抜粋)
5.1 がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌に対して、本剤を単独で投与する場合には、臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「17 .臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で適応患者の選択を行うこと。[17.1.1参照]
6. 用法及び用量
通常、成人には、エンホルツマブ ベドチン(遺伝子組換え)として1回1.25mg/kg(体重)を30分以上かけて点滴静注し、週1回投与を3週連続し、4週目は休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。ただし、1回量として125mgを超えないこと。なお、患者の状態により適宜減量する。
ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)と併用する場合は、通常、成人には、エンホルツマブ ベドチン(遺伝子組換え)として1回1.25mg/kg(体重)を30分以上かけて点滴静注し、週1回投与を2週連続し、3週目は休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。ただし、1回量として125mgを超えないこと。なお、患者の状態により適宜減量する。
7. 用法及び用量に関連する注意(抜粋)
7.2 PD-1/PD-L1阻害剤による治療歴のない患者における本剤単独投与の有効性及び安全性は確立していない。

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