薬効薬理:作用部位
薬効薬理:作用部位1)
1)社内資料(in vitro薬効薬理試験)
1. エルゴステロール合成阻害作用(in vitro)
ポサコナゾールはアスペルギルス属及びカンジダ属でのエルゴステロールの生合成を阻害し、そのときのIC50値は0.07~0.3μg/mLでした。また、ポサコナゾールを含む各種アゾール系抗真菌薬のIC50値とMIC値との間に相関傾向が認められました。
2. CYP51酵素とアゾール系抗真菌薬との複合体の立体構造(in vitro)
A. fumigatusは異なる2つのcyp51遺伝子(cyp51A及びcyp51B)を有します。ポサコナゾールに対する感受性に関与するA. fumigatusのCYP51A酵素とアゾール系抗真菌薬との複合体の立体構造の検討を行ったところ、CYP51Aのヘム結合部位の近傍には、ポサコナゾールが相互作用する部位があり、さらにポサコナゾールの側鎖部分と相互作用する別の部位が認められました。
注意:関連のある化合物の効能又は効果等は、最新の電子添文を参照すること。
方法:CYP51の構造の予測及びリガンドの結合について、結核菌由来CYP51蛋白質のX線結晶構造を鋳型として、ホモロジー・モデリング法(ソフト:MODELLER)により、A. fumigatus及びC. albicans由来の、それぞれCYP51A及びCYP51の立体構造を予測した。さらに、ドッキングプログラム(GOLD)を用いてCYP51とポサコナゾール又はボリコナゾールとの複合体の立体構造を予測した。
4. 効能又は効果
○造血幹細胞移植患者又は好中球減少が予測される血液悪性腫瘍患者における深在性真菌症の予防
○下記の真菌症の治療
侵襲性アスペルギルス症、フサリウム症、ムーコル症、コクシジオイデス症、クロモブラストミコーシス、菌腫