製品基本Q&A
製品基本Q&A
ロタテック®(5価経口弱毒生ロタウイルスワクチン)
製品情報
本剤の対象ウイルスである「Rotavirus」から守る(Protect)ことの意味に由来します。
<引用>
インタビューフォーム Ⅱ.名称に関する項目
本剤の電子添文には、以下のとおり記載されています。
4. 効能又は効果
ロタウイルスによる胃腸炎の予防
5. 効能又は効果に関連する注意
1.本剤はロタウイルスG1P[8]、G2P[4]、G3P[8]、G4P[8]、G9P[8]に対する予防効果が示唆されている。
2.他のウイルスに起因する胃腸炎を予防することはできない。
<引用>
電子添文
本剤の電子添文には、以下のとおり記載されています。
18. 薬効薬理
18.1 作用機序
本剤は、乳児においてG1、G2、G3、G4及びP1A[8]ヒト血清型ロタウイルスの中和抗体を誘導するが、ロタウイルス胃腸炎に対して防御作用を示す免疫学的機序は明らかではない。
<引用>
電子添文
使用方法
本剤の電子添文には、以下のとおり記載されています。
6.用法及び用量
乳児に通常、4週間以上の間隔をおいて3回経口接種し、接種量は毎回2mLとする。
7.用法・用量に関連する注意
7.1 接種対象者・接種時期
本剤は生後6~32週の間にある乳児に経口接種する。初回接種は6週齢以上とし、4週以上の間隔をおいて32週齢までに3回経口接種を行う。また早産児においても同様に接種することができる
なお、初回接種は生後14週6日までに行うことが推奨されている。
7.2 同時接種
医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる。[14.1.1参照]
14.適用上の注意
14.1 薬剤接種時の注意
14.1.1 接種時
(4) 本剤を他のワクチンや溶液と混合して接種しないこと。再調製又は希釈して接種しないこと。[7.2参照]
14.1.2 接種経路
容器(ラテックスフリーチューブ)から直接経口接種すること。注射による接種はしないこと。
<引用>
電子添文
ロタテック®は、経口接種が不完全な場合(吐き出す、戻す等)でも、追加接種は行いません。
米国予防接種諮問委員会(Advisory Committee on Immunization Practices:ACIP)の推奨(1)、米国小児科学会のガイドライン(2)では、「ロタウイルスワクチンは、経口接種が不完全な場合(吐き出す、戻すなど)に、再接種するべきではありません。再接種に関する有効性や安全性のデータは存在しません。通常の接種スケジュールで残りの接種を行って下さい。」とされています。
<引用>
(1)Cortese MM et al. MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2009;58(RR-2):1-25.
(2)Committee on Infectious Diseases, American Academy of Pediatrics. Pediatrics. 2009;123(5):1412-20.
接種前及び接種後に母乳を含む固形食および流動食に関する制限はありません(1)。
本剤は授乳の有無により接種しても力価に影響を与えないように緩衝剤を含有しています。また、食事に関する制限を設けずに実施した国内および海外の臨床試験において、本剤の有効性が確認されています(2)。
<引用>
(1)電子添文
(2)インタビューフォーム Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目
[用法及び用量に関連する注意ー本剤は生後6~32週の間にある乳児に経口接種する。初回接種は6週齢以上とし、4週以上の間隔をおいて32週齢までに3回経口接種を行う。また早産児においても同様に接種することができる。初回接種は生後14週6日までに行うことが推奨されている。]
15週0日以降24週までに初回接種を行うことは、用法及び用量の範囲に含まれますが、初回接種は生後14週と6日までに行うことが推奨されています。
日本小児科学会では、「生後15週以降は、初回接種後7日以内の腸重積症の発症リスクが増大するので、原則として初回接種を推奨しない。例外として、長期入院等の何らかの医学的理由により接種機会を得られなかった乳児については、十分な検討と保護者の同意の上で考慮する場合もある。」とされています(1)。
週齢が高くなるにつれ、腸重積症の自然発症が増えることを考慮し、接種対象者のリスクとベネフィットを勘案した上で、接種の可否についてのご判断をお願いします。
<引用>
(1)ロタウイルスワクチンの初回接種時期について(第2版), 公益社団法人 日本小児科学会 予防接種・感染症対策委員会
自然感染による重篤なロタウイルス胃腸炎を予防するため、臨床試験の成績も踏まえ、生後32週までに3回の接種を完了します。
接種完了時期が遅くなると、生後3カ月以降に起こる最も重症化するロタウイルスの初感染を適切に予防できません(1)。
疫学的なデータからも、ロタウイルスによる重度の脱水性胃腸炎は主に生後4~23カ月の小児で発生しています。
ロタテック®接種が遅れると、この最も重要な時期に防御免疫を得ることができず、重症化を十分に防ぐことができないと考えられます(1)。
国内の臨床試験、海外の大規模臨床試験(Rotavirus Efficacy and Safety Trial:REST)は、初回接種が生後6~12週で、接種間隔が4~10週で計3回接種で、生後32週までに接種を完了する設定となっていました。
<引用>
(1)Cortese MM et al. MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2009;58(RR-2):1-25.
[用法及び用量:乳児に通常、4週間以上の間隔をおいて3回経口接種し、接種量は毎回2mLとする。]
全量を接種できなかった際の有効性、免疫原性は検討されておらず、予防効果は不明です。
接種量は2mLですが、そのうちどれくらいの量が体内に入れば予防効果があるかについての検討は行われていません。
吐き出してしまった場合でも追加接種をしない、という条件の下に臨床試験が行なわれていますが、飲みこぼし量や飲みこぼしの人数に関するデータは収集されていません。
[用法及び用量に関連する注意-初回接種は6週齢以上とし、4週以上の間隔をおいて32週齢までに3回経口接種を行う。初回接種は生後14週6日までに行うことが推奨されている。]
「32週齢までに」は、生後32週の0日目(初日)を指します。 生後32週0日とは、出生日を0日とし、生まれた日から32週後の同じ曜日、生後224日になります。
ロタテック®の電子添文において、免疫グロブリン投与をはじめその他の血液製剤および抗体製剤、輸血に関する制限はありません。
免疫グロブリンと併用した際の有効性・安全性のデータはありません。
安全性
本剤の電子添文には、以下のとおり記載されています。
8. 重要な基本的注意
8.1 本剤は「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用すること。
8.2 被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べること。
8.3 被接種者の保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種後の健康監視に留意し、体調の変化、さらに高熱、痙攣等の異常な症状を呈した場合には速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。
8.4 被接種者の保護者に、本剤の接種後に腸重積症を示唆する症状(腹痛、反復性の嘔吐、血便排泄、腹部膨満感、高熱)を呈した場合には速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。2つの外国の大規模製造販売後調査では、本剤接種後7日間又は30日間に本剤と腸重積症の関連は認められなかったが、他の外国の製造販売後調査において、本剤の初回接種後、主に7日間又は21日間に腸重積症の発現リスクのわずかな増加が報告されている。[11.2、17.2.1参照]
8.5 本剤の接種が開始される生後6週時点においては免疫不全症の診断は困難であり、免疫不全者に対する本剤の有効性及び安全性の臨床データはない。免疫機能に異常がある疾患を有する者及びそのおそれがある者、免疫抑制をきたす治療を受けている者、近親者に先天性免疫不全症の者がいる者に本剤を接種する場合は、免疫不全症を疑わせる症状の有無に十分注意し、慎重に接種すること。[2.6、9.1.4参照]
8.6 本剤と他のロタウイルスワクチンとの互換性に関する安全性、有効性、免疫原性のデータはない。
<引用>
電子添文
主な副反応として、下痢、嘔吐、胃腸炎、発熱などが報告されています。
<引用>
電子添文
ロタウイルスワクチンの初回接種後、腸重積症の発現リスクは、わずかですが増加すると考えられています(1)(2)。
ロタテック®の接種後に腸重積症が増加したとする米国およびオーストラリアの臨床試験(3)(4)(5)と、増加しなかったとする臨床試験(6)(7)があります。
世界保健機関(World Health Organization:WHO)は、2021年7月に示したロタウイルスワクチンのポジションペーパーで、「ベネフィットはリスクを上回るが、ロタウイルスワクチン接種後の腸重積症のわずかな潜在的リスクは依然として残っていることを、関連する医療従事者に知らせるための戦略を策定すべきである」としています(1)。
CDCの職員は、CDCの公式見解ではないとしていますが、「これまでのデータから、報告により差はあるが、ロタテック®接種後、10万人当たり1~6人、腸重積症のリスクが増加する」としています(2)。
<引用>
(1)WHO position paper. Wkly Epidemiol Rec. 2021;96(28):301-319.
(2)Rha B et al. Expert Rev Vaccines. 2014;13(11):1339–48.
(3)Carlin JB et al. Clin Infect Dis. 2013;57(10):1427-34.
(4)Haber P et al. Pediatrics. 2013;131(6):1042-9.
(5)Yih WK et al. N Engl J Med. 2014;370(6):503-12.
(6)Vesikari T et al. N Engl J Med. 2006;354(1):23-33.
(7)Shui IM et al. JAMA. 2012;307(6):598-604.
ロタテック®の国内での発売開始から10年間の腸重積症の報告は195例で、診断確定例160例のうち、初回接種後に74例、初回接種0-6日以内に40例が報告されています。
詳細は、「ロタテック®内用液」接種後の腸重積症の報告例(2022年11月作成)をご参照ください(1)。
海外の製造販売後調査で、ロタテック®内用液の初回接種後21日間において、腸重積症の発症リスクが増加したとの報告があります(2)(3)。この期間は特に腸重積症の可能性のある症状にご注意をお願いします。
米国FDAがサポートした試験(PRISM: Post-Licensure Rapid Immunization Safety Monitoring)では、ロタテック®の初回接種後7日間および21日間に、腸重積症発症リスクが、それぞれ、10万接種あたり1.12例及び1.54例増加しました。2回目、3回目の接種後は腸重積症のリスクの増加は見られませんでした(2)。
オーストラリアの、入院データベースとワクチン接種登録を用いた調査では、ロタテック®の初回接種後21日間と、初回より増加は少ないものの2回目接種後7日間に、腸重積症の発症リスクが増加し、接種者10万例あたり7.0例の増加でした。ロタテック®の3回目接種後は腸重積症のリスクの増加は見られませんでした(3)。
<引用>
(1)5価経口弱毒生ロタウイルスワクチン 「ロタテック®内用液」接種後の腸重積症の報告例 ~発売10年間の報告データのご紹介~
(2)Yih WK et al. N Engl J Med. 2014;370(6):503-512.
(3)Carlin JB et al. Clin Infect Dis. 2013;57(10):1427-1434.
2021年7月の世界保健機関(World Health Organization:WHO)のポジションペーパーにおいて、以下のように記載されています。
・ロタテック®に関する大規模試験(60,000人以上を対象)では腸重積のリスクの増加は見られなかった
・一方で、市販後調査では、研究地域によって異なるが10万人のワクチン接種乳児あたり1~6例の腸重積の過剰リスクが報告されている
・ロタテック®の安全性については、2011、2013、2017年のワクチンの安全性に関する諮問委員会(Global Advisory Committee on Vaccine Safety: GACVS)のレビューにより、ワクチンの利益が腸重積のわずかなリスクを上回ることが強調されている
<引用>
(1)WHO position paper. Wkly Epidemiol Rec. 2021;96(28):301-319.
その他
容器(ラテックスフリーチューブ)から直接経口接種してください。注射による接種は行わないでください。
電子添文の【ロタテック®内用液の使用方法】に従い本剤の接種を行ってください。
本剤の電子添文には、以下のとおり記載されています。
14. 適用上の注意
14.1 薬剤接種時の注意
14.1.1 接種時
(1)重度の急性発熱性疾患を有する者は接種を延期すること。ただし、軽度の発熱及び軽度の上気道感染の場合には接種を延期する必要はない。
(2)冷蔵庫から取り出した後は速やかに使用すること。
(3)本剤の開封は接種直前に行い、一度開封したものは、直ちに使用すること。また開封後、本剤が使用されなかった場合は、これを再び貯蔵して次回の接種に用いることなく、感染性の廃棄物と同様に適切に廃棄すること。
(4)本剤を他のワクチンや溶液と混合して接種しないこと。再調製又は希釈して接種しないこと。[7.2参照]
(5)接種直後に本剤を吐き出した場合は、その回の追加接種は行わないこと。臨床試験において検討が行われていない。
(6)使い終わったチューブとキャップは感染性の廃棄物と同様に適切に廃棄すること。
(7)母乳を含む固形食及び流動食に関する制限はない。
14.1.2 接種経路
容器(ラテックスフリーチューブ)から直接経口接種すること。注射による接種はしないこと。
<引用>
電子添文
貯法は、2~8℃です。
外箱開封後は遮光して保存すること。
<引用>
電子添文
室温で安定な期間は示されていません。
実際に室温に置いた場合、その後の温度や光の変化等の保存条件はさまざまであると考えられます。冷蔵庫から取り出した後は速やかにご使用いただくようお願いいたします。
適切な手順操作を行っても開口部が投与に不適切な状態(ほとんど穴が開かない等)の製品は不具合の可能性があります。
対応については担当MRを訪問させていただきます。
当該品は回収しますので保管いただき、接種は新しいものをお使いください。
ウシロタウイルスは元来ヒトに対して弱毒であり、ヒト-ウシリアソータントワクチンにより、安全にロタウイルス胃腸炎予防に必要な防御免疫を得ることができる可能性が期待されました。
WC3株(ウシロタウイルス株)をワクチンとして乳幼児に接種した臨床試験では、有効性が確認されたものの、安定した有効性が示されませんでした。
ヒトロタウイルス由来の抗原(G遺伝子型、あるいは、P遺伝子型)をWC3株に発現させたリアソータントを作製し、臨床試験を実施した結果、安定した有効性と忍容性が観察されました(1)。
<引用>
(1)Clark HF et al. J Infect Dis. 1996;174 Suppl 1:S73-80.
ロタテック®に含まれるG1型の1価ヒト-ウシ再集合体ロタウイルスを乳児に3回経口接種し、接種前の抗体価に比べ3倍以上の抗体価が得られ免疫応答があった割合は、2回接種で50%以上、3回接種で70%以上であり、免疫応答で最大の効果を得るためには3回の接種が必要と考えられました(1)。
海外臨床試験は3回接種で行われ、これらの成績から、3回接種の用法・用量が承認されました(2)。
日本においても同様に3回接種で臨床試験を実施しました。
<引用>
(1)Clark HF et al. Pediatr Infect Dis J. 2004;23(3):206-11.
(2)米国添付文書
臨床試験(REST)の延長試験(FES)において3回接種後、最長3.1年、およそ年齢にして3.5歳までの有効性が報告されています(1)。
2012-2013年の8歳未満を対象とした症例対照試験では、生後7年目までの年齢別の有効性が報告されています(2)。
それ以上の予防効果の持続については、明らかにされていません。
<引用>
(1) Vesikari T et al. Pediatr Infect Dis J. 2010;29(10):957-963.
(2) Payne DC et al. Clin Infect Dis. 2015;61(12):1792-1799.
海外の第Ⅲ相臨床試験で、ワクチン株の糞便中への排出は、1回目のワクチン接種後は被験者の8.9%[32/360;95%CI(6.2, 12.3)]で検出され、2回目接種後は検出されず[0/249;95%CI(0.0, 1.5)]、3回目接種後は被験者の0.3%[1/385;95%CI(< 0.1, 1.4)]で検出されました(1)。
1回目接種後に早い例では1日後に、遅い例では15日後にウイルス株が糞便中に検出され、ピークは4~6日後でした(1)。
水平感染では、ワクチン接種例から、ワクチン非接種の年長の兄弟がワクチン由来のロタウイルス株に感染し、救急外来の受診を要した症例が報告されています(2)。
<引用>
(1)Dennehy PH et al. Int J Infect Dis. 2007;11(Suppl 2):S36-42.
(2)Payne DC et al. Pediatrics. 2010;125(2):e438-41.
NICUでのロタウイルスワクチン使用にあたっては、日本新生児成育医学会から、以下の考えが示されています(1)。
1が原則であり、2と3は施設の判断による。
1.退院時もしくは退院後の標準的な接種期間(生後2月に至った日から出生14週6日後)にロタワクチンの初回接種を行う。
2.標準的な接種期間以降に初回接種を行う場合には説明と同意を得る。
3.入院中に接種を行う場合は適切な感染対策を講じる。
<引用>
(1)NICU・GCU におけるロタウイルスワクチンの定期接種化に伴う考え方. 日本新生児成育医学会 感染対策予防接種委員会 (2020年6月25日)
<日本>
日本における腸重積症の入院頻度は、1歳未満の乳児10万人・年当たり158人とする秋田県の報告(2001-2010年)(1)、1歳未満の乳児10万人・年当たり99.6人とする全国9道県の調査(2007-2014年)(2)などがあります。
<世界>
腸重積症(44,454例)の報告を解析した文献レビューでは、世界(*)の1歳未満の乳児では、10万人・年当たり74例(国により9~328例)の腸重積症の発症がありました(3)。
(*)北米、アジア、ヨーロッパ、オセアニア、アフリカ、地中海東岸、中南米
<引用>
(1)Noguchi A. Jpn J Infect Dis. 2012.65(4):301-305.
(2)厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会 2018年6月28日開催 資料4-3
(3)Jiang J et al. PLoS One. 2013;8(7):1-14 .
ロタウイルスは大人や年長児にも感染します。
乳幼児に比べると罹患数は少ないですが、国立感染症研究所の感染症発生動向調査においても、基幹定点から成人の罹患例があることが示されています(1)。
米国予防接種諮問委員会(Advisory Committee on Immunization Practices:ACIP)の推奨では、「感染した小児と接触する成人のうち30~50%が感染するが、成人の感染は、過去の曝露からの免疫によって、無症候性であることが多い」と記載されています(2)。
<引用>
(1)感染症発生動向調査事業年報 第12-1表
(2)Cortese MM et al. MMWR Recomm Rep. 2009;58(RR-2):1-25.
ロタウイルスワクチン接種後の抗体反応と、ロタウイルス胃腸炎の予防との関係は解明されていません(1)。
ロタウイルス感染が腸管局所で起こることから、粘膜免疫の主体となるIgA抗体が、ロタウイルスに対する免疫のひとつの指標と考えられています(2)。
<引用>
(1)Cortese M M et al. MMWR Recomm Rep. 2009;58(RR-2):1-25.
(2)Angel J et al. Nat Rev Microbiol. 2007;5(7):529-39.
[重要な基本的注意ー-本剤と他のロタウイルスワクチンの互換性に関する安全性、免疫原性、有効性のデータはない]
ロタテック®と他のロタウイルスワクチンとの互換性に関する治験は実施されていません。
ロタウイルスワクチンの定期接種においては、一方の製剤の接種体制がない等の事情を有する市町村においては、市町村長が他の市町村からの転居等のやむを得ない事情があると認める場合に限り、安全性や有効性が確認された一定の順番で異なる製剤を組み合わせた接種を認めることとされています(1)。
<引用>
(1)厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 2019年12月23日開催 資料1