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1分で読める睡眠豆知識 ~デスクワークが増えると不眠になる!?~

1分で読める睡眠豆知識 ~デスクワークが増えると不眠になる!?~

デスクワークと不眠症状に、実は関係があるかもしれないことをご存じでしょうか。

日本を含む20ヵ国を対象とした調査によると、日本は1日のうちの座っている時間(総座位時間)が1位であるという結果が報告されています1)

この調査は、2002~2004年に20ヵ国の18~65歳、49,493例を対象とした調査で、日本は平日の総座位時間が420分(=7時間、中央値)であることが分かりました。これは調査した世界20ヵ国中、サウジアラビアと並び最も長い座位時間だったようです(図1)。

図1:世界20ヵ国の平日の総座位時間(中央値)

座っている時間と不眠症状の関係

日本人は座位時間が長いということでしたが、更に現在、テレワークも進み、出社のための移動がなくなったり、自宅での仕事でパソコンの前に座っている時間が長くなっている方も増えているのではないでしょうか。

2007~2010年の間に6ヵ国、42,489例を対象に座位時間と不眠症状(入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒など)を調査した結果、1日あたりの座位時間が長いほど、不眠症状を感じる割合が高いことが報告されました2)

この報告によると、1日あたりに座っている時間が4時間未満の方に比べ、不眠症状を感じる方がオッズ比で、8~11時間の方では1.73(95%CI:1.17-2.57)、11時間以上の方は2.31(95%CI:1.55-3.45)という結果となりました(図2)。

図2:不眠症状を感じる人のオッズ比

在宅勤務が多い患者さんには、不眠にならないために、休憩時間に外を散歩してみたり、すきま時間に自宅で簡単なストレッチを行うなどの指導をしても良いかもしれないですね。

  1. Bauman A et al. Am J Prev Med 2011; 41(2): 228-235.
  2. Vancampfort D et al. J Sleep Res 2018; 27(6): e12714.

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